Sweet Brissie life

ブリスベンでのサトウキビ博士研究生活の甘くない備忘録

突き抜ける覚悟あるいは愛着

なんだかモヤモヤである。前回の継続で小さなオンラインイベントの企画運営に関わっていた。

別に失敗だとかそういうつもりはないのだけれど、どうしても投入時間とそこからの学びを天秤にかけると、あまり喜べないという具合。

前回同様の反省になってしまったが、既に相当な勉強をしてきている専門家・有識者か、その分野での事業やプロジェクトに組織的に直接関わっている人を呼ぶなどがなければ、イベントの客寄せと見せ場・インプットの質のどちらの面でも満足いくとこまで持っていくのは厳しい。

週一回のミーティングとその間の各自のタスク遂行は、各々本業がある中での企画運営側にとって決して安くはないコストなのだが、その時間では本当に価値のあるものを生み出すのは厳しい。ググってまとめたレベルから有意差を付けるのは難しいのだ。

ちなみに今回は前回以上に自分の分野に近かった(かつドンピシャではなかった)ので、本業の派生としての知識や接点はちょこちょこあって、そこは自分自身にとって悪くなかったけど。

知識的なインプットではなく、イベントのアクティビティやアウトプット、イベント後への影響の方に注力して設計する、というのはもう一つのやり方だったと思う。それにはある程度の知識が前提になることが多くて、今回のように誰でもウェルカムなことを前提にした中で質を高めることはどの道難しかっただろうけれど。

あとはやっぱり、せっかく自分が海外にいるし参加者の中にも海外に滞在中の人がいるのだから、それを活かすような形式や内容のイベントにしたいよなぁ、と思う。

運営内での自分の関わり方としては、良くも悪くもある程度のファシリテーターを果たせたが、熱い議論を交わすほどの強い意見も言えず仕舞いだった。前回経験を活かして議論を収束させる・ミーティングの間でタスクを進行していく方向に働きかけられたという見方では良かっただろう。その一方で、収束や進捗のために発想や独創性を喚起することはあまりできなかったという点では少し残念である。

そして何より、それが自分の意見を抑えることにもなってしまった。このままだとあまり満足度の高いものにはならないとか、その程度のインプットじゃ足りないとか、ここはもっと意見出し合わないととか。煽ったりぶつけたりするようなことはしなかった。ワンマンになりかねない空気感だったし。当然ながらその方がスムーズではあるけれどただの作業になってしまうんだなぁ。

他の運営の人や、運営を途中で抜けた人たちはどのように感じていたのだろうか。あんまり運営にわくわくしなかったのかな。どうすればわくわくさせられたのだろうか。

やっぱり強い目的意識・理想像ってのが大事なんだろうか。そういうのを持たず・出さずで無難に終わらせるより、派手に挑戦して失敗した方が学びも多かっただろう。

びりびりするくらい打ち出して、共感してもらえる人を呼びかけながら事を成したいものだ。